高校3年の春、監督さんから「おい、秋田に遠征するぞ」と言われて30年以上が経つ。毎年6月半ばの土日、中総体の時は恒例の遠征だ。秋田出身の私はこの時ばかりはせっせと手伝う。日程を把握し、同じく秋田から山形で野球をした後輩やその家族への連絡から始まり、到着時のお迎え(ナビが普及する前は高速インターでバスをお迎えだった・・)宿との交渉、お昼の弁当・飲み物の手配など多岐に渡る。金曜夜は決まって夕飯をご一緒し、土曜夜は監督懇親会がある。
恩師の監督さんが退任後、母校を引き継いだ現在の監督さんも毎年秋田遠征に来てくれる。これも嬉しい。恩師は系列校(監督さんの母校)で指導した後、3年前再び山形の別の高校へ赴任し野球部を指導している。そしてまた秋田へ来てくれる。この時期は夏の地方大会の1か月前でもあり、1日・1時間・1分が大切で子どもたちも真剣そのものだ。土日で4試合を行い日曜夕方に山形へ帰る。32年続いているこの遠征が今年も無事終われたことに安堵し、毎年来てくれることに只々感謝しかない。
60歳を過ぎた今でも監督節は健在でお元気だ。小生は直立不動で緊張感いっぱいの3日間である(笑)何年経っても監督さんは怖いもので威厳がある。一言一言が実に重い。監督さんが別の高校に赴任したことで応援する学校が2つになった。やはりどちらも甲子園に行ってほしいと願う。
その恩師の名は滝公男監督。春夏合わせて9度甲子園に導いた名将である。